俺はコイツにさえ勝ちたい!
ある塾講師に勝ちたい!
そう思いつつも、ある研究室のサイトを観てさらに新しい思いが湧きたった。
それはこのサイトを書いているヤツにすら勝ちたい、という気持ちだった。
Sは新しい記憶術を作る!
そう心に決めたのだった。
それにはSのアイデアである「外界の情報から出発して、記憶術で作ったイメージを作り出す」ということを試みることにした。
Sには秘策があった。
それは想起条件というアイデアだ。
人間は無意識に覚えたことを思い出すときに、インターネットでキーワードを入れ、検索するように思い出していると、Sは考えたのだった。
この検索するための情報を、外界の風景に対応させればいいんじゃね?
Sはそう思っていた。
このことをある塾講師に少し相談したとき、ある塾講師はこう言った。
「そんなのお前に無理ポーw。そんなことより早く勉強しないとご臨終だぞーw」とどうしてそんな草はやしているの?
ぐらいの草のはやしようで返答され、Sは内心激怒した。
しかしある塾講師は想起条件に関して必要以上に「無理ポ」と連呼していたことから、どうやらやったことがあるようではあった。
Sは思った。
「ははあーん。コイツ、自分ができなかったから、俺もできないと思っていやがるなー。俺とお前はスペックが違うとこ、見してやんよ!」
Sの心に火が点いたのだった。