容疑者Sの献身
ある塾講師はほほでSのほほをめっちゃ圧迫しながら、Sに言う。
「S君、どうだね~(^^♪。私を超える算段はできたかねー。ホホホ!」
ある塾講師は完全にゴリラのように、ウホウホ言いながら喜んでいた。
Sは数学の勉強をしながらも考えていた。
「あの塾講師、絶対へし折ってやる」と。
そのときスタンドをイメージの中で発動し、ある塾講師に向かって、「オラオラオラァー!」と想像の中でタコ殴りにした。
だが、その瞬間ある塾講師はこっちを向いて「(・∀・)ニヤニヤ」と笑っていた。
まさに「無駄無駄無駄無駄ー!」と言わんばかりだった。
そんなとき、Sは閃いた。
同時にノートに意味のわからない数式を書き殴り始める。
イメージには二つのイメージの仕方があるのだと。
一つは脳内でイメージすること、そしてもう一つが外界に投影する形でイメージすることだ。
コイツは使えるとSは考えた。
だけどSは考えたのは、既存の記憶術に類似した方法がある。
これを超えなければと考えていた。
ニュータイプ
Sは落ち込んでいた。
そしてある塾講師のあのいやらしい性格を恨みさえしていた。
けれどもSはある塾講師の言葉を思い出していた。
ある塾講師いわく「自分で考えた記憶術こそ最高の記憶術」なのだと言う。
Sははっきり思った。
「ある塾講師を上回るほどの記憶術を手にすればヤツに勝てる」と。
そこで考えたのが、記憶の手がかり説だ。
記憶の手がかりというのは、究極的に言えば、今見たり、感じたりしている外界の情報であるという説だ。
そう考えると、覚えたい情報を外界に投影しておくことで、その情景を思い出すだけで必要な情報にアクセスできる、はず、と考えた。
それを実現するためには、外界と内的処理の世界をつぶさに観察する必要があった。
ギアスを放つ、ただ一つの方法
Sは罰ゲームを受けることになったのだが、「そんな宣言してないし(汗」と思った。
ある塾講師の目は激しく本気だった。
コイツ、これをやらせるためだけをモチベーションにしてやがったな、というのが節々から殺意の波動となって、Sにビシビシと伝わってきた。
S「コイツダメだ・・・。完全に目がイってやがる(;´д`)トホホ」
ある塾講師「楽しー!興奮する!」
そうある塾講師はサディスト+サイコパスという厄介な性格の持ち主だった。
が、次の瞬間Sは「全力で見逃せ!」と言い放った!
そしてその瞬間、ある塾講師は「イエス、マイマジュエスティ( ^ω^)・・・」と言ってくるりと背を向けて帰っていった。
その瞬間を目撃したある人物によれば、「あの一瞬で、壮絶な袖の下の受け渡しが行われていた・・・」と、そう超能力とか、ギアスとかではなく江戸の伝統文化が行われていただけなのだ。
その人物によればある塾講師がホクホクガオで帰っていたのが印象的だったそうだ。
達人と素人の戦い。当然フルボッコwww
ある塾講師は背中を向けて立っていた。
「俺は殺意の波動をまとっている」と中二病的セリフを発していた。
そうSはカッコ悪く地に伏していた。
「ここまでとは・・・」とSは悔しそうに言った。
司法試験の基本書を使って期限内に覚えるという競争をした。
不公平がないようにお互い泊りがけで、勉強時間を監視し合うという地獄の合宿だった。
Sはある塾講師が抜け駆けしないように一瞬のスキも見逃さなかった。
だが、結果はある塾講師の圧勝だった。
Sは「なぜだ・・・。こんなはずじゃなかった・・・」と言った。
ある塾講師はそんなSを見て言った。
「俺は瞬獄殺を使えるからなーw」
ある塾講師は泣きそうになっているSを見て、ふざけるのを辞めた。
そしてSの肩を叩いて言った。
「俺はオリジナルの記憶術を開発し、それを死ぬほど練り込んだからな」
Sは「その記憶術、教えてくださいorz」と言った。
が、ある塾講師は言ったのは「自分で編み込んだ記憶術こそ最高だぜ!」という言葉だった。
師いわく究極的には想起スピード、次記銘スピード
ある塾講師は言った。
究極の記憶術は最速の想起スピードを高める方法であると。
そしてさらに続けて言った。
そのためには記銘スピードを高める必要性があると。
Sはなぜその二つが重要なのかわからず、
「君江ホワイト。。。じゃなくて記銘ホワイ??」
と言ってしまった。
ある塾講師は言った。
「記銘スピードっていうのは、想起時のスピードに関わってくる」
「なぜそんなに想起時のスピードにこだわるかって?」
「それは簡単」
「例えば1回で30単語を10分で覚える記憶術があったとしよう。それに対して10分以内に1回では10単語しか覚えれないが、5回繰り返せる記憶術があったとする」
「繰り返した方が、50単語覚えれる。これが色んな記憶術を作ってると実際に出てくる問題の一つではある」
ある塾講師は苦笑いしながら、
「俺も新しい記憶術を作ったとき、その記憶術で一回覚える間に普通の記憶術で3回繰り返せるという状態になったことがあったんだ・・・」
とボソッと言っていたのを聞いた。
が、Sはどうでもいい、とこのときは思っていた。
超記憶力職人になりたいヤツ、ちょっと来い!
あなたはこんなアイデアを持ったことはないだろうか?
一回で思い出す量を増やせれば、想起が一回で終わる。
つまーり、復習が一回で終わるじゃないか!?
と。。。
または、
思い出すスピードを限界まで上げれれば、復習が1秒で終わるじゃないか!?
と。。。
ここにエース小林がいる。
コイツを使って実験してみよう。
「おい!小林!お前、こっから~、ここまでの範囲を記憶して全部一回で思い出してみろ!」
小林はどうやら、一生懸命記憶しているようだ。
次の瞬間エース小林は、苦悩の表情を浮かべた。
と。。。
「次!小林!お前、こっから~ここまでの範囲を記憶して、一回じゃなくていいから、1秒で思い出してみろ」
小林はどうやら、頭の中で何度もトライしているようだが、一向に1秒で思い出せないようだ。
と。。。
ここで紹介した方法は実際どちらもできない。
仮にできる者がいたとしたら、それは超人的記憶力を保持していることは間違いない。
では、どのようにしたら、この壁を打ち壊せるのだろうか?
それとももう打ち壊すことはできないのだろうか?
司法試験を記憶術で競争してみた
弁護士になる!
Sはそんなことを考えていた。
Sは医師もしくは弁護士になりたいと漠然と思っていた。
だが、医師は理系科目があり、それをクリアするのが大変そうだと思った。
そこで医師を諦め、記憶力勝負になる弁護士になろうと考えたのだ。
そんなSに立ちはだかったのは、、、ある塾講師だった。
ある塾講師は言った。
「お前が弁護士?ぷぷぷー!無理無理。なんなら司法試験の科目使ってメモリースポーツしてみる?」
Sはメモリースポーツ?
それはある塾講師が言うには、記憶力の力勝負のことらしい。
ある塾講師の記憶術の戦闘力は未知数。
S自身、つい最近記憶術を使えるようになったばかり。
それを考えると結果は決まっている。
なのに勝負するのは、ある塾講師の記憶術の熟練度を知るというメリットしかない。
果たしてSは勝負するのか?